報告書によると、2024年の新規事業規模の太陽光発電は、世界平均の発電コストがもっとも安価な新規化石燃料発電所よりも41%も安く、1kWhあたりわずか4.3セントにすぎません。同じように、陸上風力発電も新規化石燃料発電所より53%安くなりました。
これは、再エネが経済合理性の高い選択肢となったことを示しています。太陽光発電の導入コストは、2015年から2024年にかけて68%も低下しました。化石燃料と異なり、一度設置すれば燃料費はかからず、太陽や風は無料で利用できるため、長期的に見れば電気料金はさらに安定し、安くなる可能性があります。
2024年には、世界の新規発電容量の93%(約600GW)が再エネでした。再エネの導入が進み、経済合理性の低い化石燃料が置き換わっていけば、再エネの電気料金は下がります。新規に建設される風力発電所と太陽光発電所の約75%が、既存の化石燃料発電よりも安価なエネルギーを提供しているといいます。
再エネは導入までが速い
再エネの合理性は、コストだけでなく、プロジェクトの導入速度にも見られます。国連報告書によると、産業規模の太陽光発電と陸上風力発電は、計画・開発・建設を含めて平均1〜3年で完成します。小規模な太陽光発電に至っては、さらに短期間で設置が可能です。
一方、石炭やガス火力発電所は最長で5年以上、原子力発電所は10〜15年もの期間を要します。日本の太陽光発電の工期は、規模によりますが数週間から数ヶ月で完了し、運用開始までには半年から1年程度ですみます。
この速度の差は、再エネがエネルギー需要の変動に柔軟かつ迅速に対応できることを示しています。
災害に強い分散型電源としての再エネ
日本は災害が多いため、災害時の電力確保は重要な課題です。再エネは、この課題を解決する鍵になります。
国連報告書が利点とする「分散型エネルギーシステムがレジリエンスを高める」という考え方は、特に日本に当てはまりそうです。
例を挙げると、千葉市、千葉県木更津市、岩手県陸前高田市、京都府福知山市といった自治体は、すでに民間企業などと連携して、避難所に太陽光発電設備と蓄電バッテリーを整備する事業を進めています。災害によって広い地域で停電が発生しても、避難所が電力供給源として機能するため、市民の安全な生活を支えることができます。
大規模な送電網に依存しない分散型電源は、災害時に供給網が寸断するリスクを低減し、エネルギーの安定供給につながります。
再エネで地域社会の経済を活性化
再エネは、地域経済に新たな活路をもたらす可能性を秘めています。その代表例が「営農型太陽光発電」です。農地の上部に太陽光パネルを設置し、発電と農業を同時に行なうこの取り組みは、農業経営の改善に貢献します。
宮城県気仙沼市では、大規模なトマト栽培施設が隣接する農地に営農型太陽光発電を導入し、年間600万円もの電気代削減を実現しました。他にも、茶や米の栽培でも、営農型太陽光発電が利用されています。
また、遊休地やゴルフ場跡地の活用も進んでいます。三重県津市では、ゴルフ場跡地に大規模なメガソーラーを建設し、一般家庭2万世帯以上に相当する電力をしています。再エネは、土地の有効活用と経済活性化を同時に実現します。
日本の未来はペロブスカイト太陽電池にあり?
「日本は国土が狭く、太陽光発電を増やすための土地が足りない」という懸念は、再エネ拡大を阻む根強い誤解のひとつ。しかし、この課題を解決するブレークスルーが、日本が強みを持つペロブスカイト太陽電池です。
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